YOU DON'T LIVE HERE ANYMORE The Very Best Of The Wombles Reflection Of The Marmalade Starting Over くいしんぼうのあおむしくん
UKパワーポップバンド、ファンズ。1979年と1980年に1枚ずつの計2枚のシングルしか出さなかったバンド。これはそのシングル曲に未発表曲とライブをプラスした編集盤。CD化されるまで名前も知らなかった。インディー・ギターポップ/ネオアコ好きも取り込む哀愁のあるギターが鳴り捲るファストな曲ばかり。#1「give me that look in your eyes」はイントロでいきなり聞えるバブルガムポップな展開に拍子抜けしつつもその後はパララと鳴り捲るギターによく聴けばビートリッシュなメロディ・ラインがグッドなバーストチューン。即効性ありかつかなりスルメな曲です。#2「stay the night」もモッズリバイバルな名曲。スピード感のある展開は変わらずも、何といっても声が良い!センスある歌いまわしがカッコイイ!です♪。#3「he'll have to go」はバラードと思いきや・・やっぱりバースト!メロディは哀愁さがウリな彼らですがこの曲はその中ではフックもあってキャッチーですかね?静と動が上手に混在したギターポップです。哀愁ギターポップの真骨頂とも言える名曲#4「you don't live here anymore」はクルクルとメロディが展開していくのがとにかくツボで疾走感も最高だしギターも良い音だし。ラストでスピードもオーバートップでコーラスも効いて◎。大好きな曲です。#5「following you」は今までに比べると少し落ちついた#。メロディ的には1番パワポ的とも言えるかな。でもメジャー嗜好な感じもする。ココからはデモ音源。#6は#2「stay the night」のデモ。デモ段階ですでに完成してる。良い曲。#7「loving you is all i wanna do」はメロディにラズベリーズなどの要素を少し足したパワーポップ#。とても好き。#8「seventeen」はデモと思えない仕上がり。vo一緒かな?と思うけど。。哀愁度は下がり気味で模索中か?#9「on a scale of 1-10」もアレンジ・演奏に彼等らしさ残しつつも曲の出来はもう1歩。で、ココからライブ音源。最初にいえるのはこのバンド凄く上手い!CDそのまんまです。#10「come on over tonight」は良いです。思わず一緒に歌いたくなる♪。#11「you used to be」もポップで◎。#12「true love」もスタンダードな香り漂うロック#。#13「you set me up」、#15「like it or not」のハイ・スピード#効いたらライブは大盛り上がりですね。#14「one way or another」、#16「daydreamer」は個人的に大好きな曲。さすが英国バント言えるメロディ。演奏上手すぎでしょう。50sロックンロール的な#17「killing feelimg」。一貫して言えるのは彼らは休ませてくれないって事。レジロスの陽性さを取り除いたら・・。。このライブ聴いて改めてイイ曲と思いました。最後は#11「have you ever been torn apart?」でアンプラグドなので最高なメロディに生音の良さがすごく伝わる名バージョンだ!以上。本編は6曲にもかかわらず彼等を知る上で大事な要素が全て聴ける。これはフル・アルバムに匹敵する名盤です。 ウォンブルズのべスト盤。70年代からの英国キッズ向け番組のモグラ達が奏でる最高級のバブルガムポップ集。4枚のオリジナルアルバムがあるようですがとりあえずのベスト盤。音楽を手がけたマイク・バット。ただモンじゃないですね!#1「the wombling song」はタイトルからしてテーマソングでしょうね。サビのメロディは涙を誘う名曲!。#2「remember you're a wombles」はブラスも入った楽しい曲。軽くグラムロック的でビーチボーイズな瞬間も。#3「let's womble to the party tonight」は50sロックンロールスタイル。#4「minuetto allegretto」はクラシカル・ポップ。サントラ的で最高!#5「banana rock」はアダルトなブラスセッションとキュートなポップメロディが絡んだ#で◎。#6「down at the barber shop(singing in harmony)」はアカペラのハーモニーソング。途中ギターが入って口笛の間奏あり。クウィリティ高し!。#7「underground overture」は名ソフトロックです。身震いするほど美しい曲だと思います。#8「wombling white tie and tails」も最高なポップソング。この辺りはロイウッドやELO好きにはタマラナイでしょう。#9「the myths and legends of king merton womble and his journey to the centre of the earth」も名曲。この曲はベスト盤で聴く曲ではないな。オリジナル盤で聴きたい。コンセプトアルバムみたいなのだろうか?#10「hall of the moutain womble」は題名思い出せないけどあるクラシック#のインスト。#11「nashville wombles」はタイトル通りのナッシュビル・カントリー。音楽の幅の広さに感動。#12「non stop wombling summer party」はビーチボーイズへのオマージュソングですね。出来はBBと比較しても遜色ないサマーソング。#13「invitation to the ping-pong ball」は大好きな曲。激ポップ。子供が喜ばないわけが無いよねこの曲。#14「the empty tidy bag blues」。ウォンブルズ版ブルースロック。ZEP好きに(笑)。#15「the orinoco kid」も◎。哀愁のアレンジにフックのメロディがやっぱ最高です。#16「to wombledon with love」のいちいちドラマティックなバラードもヤバイ。#17「wellington goes to waterloo」もマッカ・メロディが冴え渡って地味に名曲。オーケストレーションが味付け程度なのがミソ。#18「womble on parade」もロイウッド的ポップ#。コレも大好き・・・。#19「womble of the universe」は個人的にベストに挙げたい曲。ツボ突かれまくり。#20「superwombles」も軽快ポップ#。根底にはロックンロール♪。ラストはクリスマス・ナンバー#21「wombling merry christmas」で締め。この曲は2歳の娘が大好きで踊りだします。ホント、ベスト盤と言えどもココまで良い曲が揃うとぐうの音も出ないですね。完敗で乾杯。メリークリスマス!! マーマーレード2nd(1970年)。結論から言うと名盤。1stは半分をカヴァー曲で埋めてましたがこの2ndではほぼオリジナル曲。1stの頃からすでに素晴らしかったキャンベル&フォードの作る曲はさらに名曲度が上がってます。#1「super clean jean」はパイ・レーベル後期のキンクス/レイ・デイヴィスのアプローチにも近い英国音楽に黒人音楽をまぶしたR&B。フォードのvoとキャンベルのバックコーラスがイイっ!#2「carolina on my mind」はジェイムス・テイラーのカヴァー。原曲未聴のため仕上がりの違いは分からないけど名曲であることは間違いなし!#3「i'll be home (in a day or so)」もカヴァーのようですがコレもドラマティックなサビが素晴らしい名曲。ピアノの絡みがバッドフィンガーのようで自分好みです。#4「and yours is a piece of mine」も引き続きの佳曲。トーンの低い哀愁帯びたフォードのvo.はたまらなく良い。#5「some other guy」は1stに収録されていた方がしっくりくるソフトロック。ブラス隊のアレンジがゴージャスで盛り上がりのメロディがさらにパワーアップする。リズミカルなイントロにはハンド・クラップも乗るサイケポップ#6「kaleidoscope」。と思ったら一転クラシカルな#7「dear john」でストリング・アレンジは盛り上げよりも柔らかさを演出してます。#8「fight say the mighty」は個人的ベストトラック。イントロからの展開→コーラス/ハーモニーがガツンと合わさるところも興奮する。メロディも最高だしビートルズやパイロット好きならこのアレンジは好きでしょう。#9「reflection of my life」は彼等の代表曲の1つであり大ヒット#。紛れもない名曲。この曲聴けば誰もが最初に思い浮かべるバンドはバッドフィンガー。あまりバッドフィンガーとマーマレードは一緒に語られないけどかなり近いものありますね。#10「life is」。1stではボブ・ディランの曲を2曲カヴァーしてましたが、その影響化ありそうなフォーキーなポップ#。本編は以上10曲ですがボートラがあと9曲(シングル曲等)。ストレートなロック#11「rollin' my thing」。軽快なカントリーロック#12「rainbow」をA面、美しい名アコースティック#13「the ballad of cherry flavar」をB面とした大ヒットシングルは最強。#14「my little one」も#7同様にストリングスが盛り上げに使われてない。めちゃイイ曲。#15「is your life your own」もピアノが絡む佳曲。いつも通りバッド・フィンガーとも言えるけどアメリカのSSW例えばビリージョエルなどのバラードのような雰囲気も。#16「stay with me baby」はカヴァー曲ですがオリジナルに近い#。パワフルな盛り上げアレンジが◎。ハード・ロック#17「can you help me」が続き#18「some fine day」は超ポップで大好き(メンバー作ではなさそうですが)。#19「evening shadow」はビージーズやサイモン&ガーファンクルのようなUSフォークポップを彷彿させる小品#。間奏のピアノがカワイイ。マーマレードは英国ポップス好きはベスト盤だけでなくオリジナルも全て揃えるべき必聴バンドですね。僕も頑張ります。 1974年、ラズベリーズ4th。メンバー交代があり新生ラズベリーズとしての船出でしたが結局ラストアルバムに。。内容自体はパワーポップの枠から飛び出して最高にダイナミックなロックを感じさせてくれて最高です。1st〜3rdまでの1曲目はどれもパワーポップの名曲で始まっていましたが今回はピアノのイントロから始まるロック・バラード#1「overnight sensation」でスタート。ラブソングではなくヒットレコードが欲しいと歌い上げるなんとも切実な曲(笑)。間奏部でこの曲がラジオから流れている演出(きっとヒット曲として・・)やラストで「go all the way」も聞こえてくるところなど曲自体をパロディにしてます。当然メロディは完璧です。#2「play on」はこれこそ今までのアルバムの流れなら1曲目であろう曲。最高にカッコ良いドライヴィング・ロック#。スコットのロックン・ヴォイスもエリック以上にワイルドでタマリません。必聴!#3「party's over」はウォーリー作のストーンズ的ロック#。ホンキー・トンクなピアノが味があってカッコ良い。#4「i don't know what i want」も大好きな曲。ザ・フーの「won't get fooled again」「the real me」を下敷きにエリック節をまぶしたような最高な#。なので当然というかリズム隊がハンパなく凄いです。#2〜#4は今回のアルバムを象徴するような感じですね。#5「rose coloured gasses」はエルトン・ジョンのようなピアノ・イントロに続けて聞こえてくるのは甘いvo。これはエリック?作者から言えばスコットですかね。哀愁漂うメロディにがっちりハマる声です。ストリングスも良い感じに絡む。#6「all through the night」のピアノも#2同様にホンキー・トンクなピアノ、そしてホーンセッション。ノリノリのロックンロール#です◎◎。#7「cruisin' music」は個人的なオススメ#。初期の彼等を思わせるポップさにビーチ・ボーイズ的コーラス/ハーモニーが素晴らしい(ブライアン・ウィルソンに捧げた#だとか)。全体的にはしっかりラズ・サウンド!名曲です。#8「i can hardly believe you're mine」はミドル#ながら骨格ががっしりとしたロック#。激しく優しいラズ・サウンドの真骨頂です。スコットの声も素晴らしいけどやっぱエリック・カルメンの声はさらに良いです。グイグイ引き込まれます。#9「cry」は静と動が混在したブルース・ロック。ソウルフルなスコットのvo.もバッチリ。#10「hands on you」はホームレコーディングのような曲。ギター1本でデモ音源的#がナゼここに収められたのか分かりませんが楽しげな雰囲気で良い気分です。そしてラスト#11「starting over」。マジで名曲。ラズベリーズのバラード中では軽めな印象ですけど、何度も何度も聴くたびにこの曲の良さを実感させられます。ちょっとエリックの声が小さくてマイテープ作り泣かせでしたけど(笑)。極上のメロディが最強です。エリックとスコットの共作での佳曲も多くコレだけでメンバー交代の意味は大いにありましたね。彼等のアルバムは本当に本当にどのアルバムも素晴らしいのですが若干評価の低いこのアルバムも是非聴いてみてください。 SF絵本の傑作(1975年)。35年前とは思えぬ斬新な発想。「あおむし」と名の付く絵本というと一般的には大ベストセラー『はらぺこあおむし』だと思いますがこの絵本のあおむしは青虫ではなく、得体の知れない空色の生命体です。最初は主人公まさお君の麦わら帽子にくっ付いて帽子を食べていたあおむしくん。はじまりの絵では空をバックに帽子のあおむしくんが同化している。これは衝撃ラスト(笑)の伏線にもなっているわけですが。食いしん坊のあおむしくんは何でも食べてまさお君を困らせる。衝動が収まれば事の重大さに気がつく。涙まで流すのだ。CD買い過ぎの俺みたいだ・・衝動買い、お金がないのが分かっているのに物欲に勝てない。こんな気持ちは少なからずどんな人間にもすみついている。あおむしくんは人間の心なの?そのうち街の中のあらゆるゴミを処分するあおむしくん。街がきれいなってみんなハッピー!なるほどそういう展開か、と思いきや・・・そうはいかない(一応ネタばれ途中省略)。さらに星新一『おーいでてこーい』のような因果応報な結末も予想するけどコレも裏切られる。。食べて食べてどんどん大きくなるあおむしくん。面白いのが背中に乗っているまさお君がきっちり描かれていること。最後の方は点でしかないのだけど「コレまさおだな(笑)」と分かります。工場も飲み込んだあおむしくんだけどココでも公害で苦しんでいた街の人々から感謝される。歓迎パーティーまでしてもらって・・でもしっかり恩を仇で返します。ラスト前の最後のシーン。豆粒だけどまさお君もみえる。巨大になったあおむしくんの憎めない姿。青空でなく夕日がバックなのが印象的だ。そして衝撃ラスト。はじまりのページとさいごのページ。こんなオチ・・。そしてもう1枚めくるとまさお君が家族団らんでごはんを食べている。なんてシュール!僕がこの絵本に最初に出会ったのは社会人なりたての頃。3歳児向けの絵本ながらこの展開はすごくびっくりしたのだけどショート・ショート好きにはタマラナイ展開で子供時代に読んでいたら何を思うか考え込んでしまった。作者が何を言いたいのか分からないが想像力を掻き立てるには十二分に素晴らしい内容。うちの娘も大好きです。裏表紙では宇宙の中であおむしくんが星を食べてます。結局コレが全てか・・。前川欣三さんの絵も最高で他の絵本も集めています。オススメ!(おおよそ見当が付くと思いますがラストは書かないでおきます。)